スペインでおすすめの葡萄　コットンキャンディ

秋になり日本ではシャインマスカットの季節。
日本で彗星のごとく数年前から現れた白ブドウ（マスカット）のシャインマスカット（実際は2006年に品種登録されたそう。）。私も大好きなフルーツで、1番好きなフルーツです。
今回はそんな白ブドウの話で、スペインでの白ブドウ話。
スペインで美味しい白ブドウを見つけた話です。

コットンキャンディとの出会い

スペインに来た当初は、フルーツが日本より買いやすい価格帯で喜んだものの、
葡萄を買ってもあの美味しいシャインマスカットに代わる葡萄に出会う事はありませんでした。

きんにくみ

あの甘くて美味しい葡萄が食べたい！

何度か挑戦したけれど納得できる物は無く、一切葡萄を買う事が無くなったある日、
ある品種の葡萄との出会いがあったのです。

スペインでは年末の年越し時に12粒の葡萄を食べる習慣がありますが、
昨年末、その葡萄として何となくスーパーで手に取ったのが、その葡萄だったのです。
コットンキャンディ（Cotton Candy)という品種の白ブドウ。
1房3€位、何の期待も無く口にした葡萄。それが今までスペインで食べた葡萄とは全然違う物でした。
名前の通り、綿あめようのような甘い葡萄。種が無く、皮ごと食べる事ができます。
シャインマスカットと同じとは言わないけれど、ここ葡萄砂漠（私の中では。）のスペインで、
わざわざ買って食べたいと思えた初めての葡萄でした。
ただこのコットンキャンディ、その当時はどこのスーパーにもある物ではありませんでした。
それから、私はコットンキャンディを求める日々となります。

コットンキャンディの秘密

コットンキャンディの美味しさにハマった私はそれが他でも手に入らないのか、気になって調べてみました。
最初に買ったのはチリ産だったのですが、調べていくと実はスペイン国内でも生産されていました。
スペインでは主にムルシアで5年以上に渡り生産されていて、他国にも輸出されているそうです。
ムルシア産の物を目にする事は当初ありませんでしたが、ただここ最近、取扱いがなかったスーパーでも店頭に並ぶようになり、更にはその生産地を見てみるとムルシア産ばかりでした。
今後ムルシア産のコットンキャンディが店頭に並ぶのは一般的な事になりそうです。
（スペインでは9月頃の収穫で、年末は季節的にチリ産が増えるのでは。）

その他にもスペインで何十種類の葡萄が生産されていますが、その中でも赤葡萄のCandy Snapは品種がコットンキャンディと同じIFG Twenty Oneと紹介されているので、おそらく甘くて美味しいんだろうなと。
更には同じIFGという品種ではCandy Dreams, Candy Hearts等、美味しそうな品種が生産されているので、それを試してみるとスペインでの葡萄の印象が変わるかと思います。

スイーツ1品になるコットンキャンディ

コットンキャンディは他の葡萄品種よりも高いけれど、だからといって高級な葡萄ではないので、普段買いができるのが嬉しい。
ちょっとしたデザート感覚で、たまに一緒にブッラータチーズ（スーパーで2.7€位）を購入して贅沢な食べ方をするのが楽しみです。
コットンキャンディとブッラータチーズにオリーブオイルと塩少々、黒こしょう少々を振って一緒に食べると、これだけで美味しいスイーツ1品。
スペインでは（というより、私の住む地域では）中々美味しいケーキが無いので、
この1品がご褒美スイーツとしての楽しみです。

余談

注意書きとして、シャインマスカットと値段が違うのを考えると、この葡萄の美味しさがシャインマスカットレベルかどうかは、ご想像の通りです。
同じかそれ以上の美味しさなのではと期待はし過ぎないように！ただ、それでも十分美味しい！
日本のフルーツはとても甘くて美味しいけど、最近はフルーツの酸味が少ない品種が増えてきているように感じます。
スペインでフルーツ本来の酸味と甘みを感じて、甘すぎない酸味があるフルーツも良いなと思うようになりました。